【DIY初心者向け】おしゃれなハンガーラックを自作しよう!設計から作り方、失敗しないコツまで徹底解説

市販のハンガーラックでは、部屋のスペースやインテリアにぴったり合うものが見つからない…。そんな悩みを解決するのが「ハンガーラックの自作」です。DIYなら、サイズもデザインも思いのまま。この記事では、家具の専門家が、DIY初心者の方でも安心して挑戦できるよう、ハンガーラックの自作に必要な道具と材料から、具体的な製作手順、そして最も重要な安全性や強度に関するポイントまで、丁寧に解説します。世界に一つだけのオリジナルハンガーラックで、お部屋の収納をおしゃれに、もっと機能的にしてみませんか。

なぜ人気?ハンガーラックを自作する3つの魅力

近年、ハンガーラックのDIYに挑戦する人が増えています。既製品にはない、自作ならではの魅力とは何でしょうか。まず、その主な3つのメリットをご紹介します。

魅力1:部屋のスペースに合わせたジャストサイズが手に入る

最大の魅力は、設置したい場所にぴったりの「ジャストサイズ」で製作できることです。部屋のちょっとした窪みや、家具と壁の間のわずかな隙間など、市販品ではフィットしないデッドスペースを有効活用できます。「もう少し幅が狭ければ」「天井の梁の下に収まる高さで」といった、細かな要望をすべて叶えられるのはDIYならではの特権です。

魅力2:自分だけのオリジナルデザインを実現できる

木材の種類や塗装の色、ハンガーパイプの素材を変えるだけで、ラックの印象は大きく変わります。ナチュラルで温かみのある雰囲気から、アイアンパーツを使ったインダストリアルなスタイル、好きな色でペイントしたポップなデザインまで、自分の好みや部屋のインテリアに完璧にマッチした、世界に一つだけのハンガーラックを作ることができます。

魅力3:市販品よりコストを抑えられることも

シンプルなデザインであれば、材料をホームセンターなどで揃えることで、市販品を購入するよりもコストを抑えられる場合があります。もちろん、凝ったデザインや高価な素材を使えば費用は上がりますが、基本的な構造であれば、比較的安価に丈夫なラックを手に入れることが可能です。作る過程そのものを楽しめるのも、プライスレスな価値と言えるでしょう。

これさえあればOK!ハンガーラック自作に必要な道具と材料

ハンガーラックの自作は、基本的なDIYの道具と材料で十分に可能です。ここでは、一般的に必要となるアイテムをご紹介します。

揃えておきたい基本的なDIY工具

まず、工具を準備しましょう。のこぎり、メジャー、さしがねは採寸とカットに必須です。組み立てには電動ドライバーがあると作業効率が格段に上がります。木材の接合角度を正確に測るための分度器や、木材を滑らかにするための紙やすり(サンドペーパー)、ネジの下穴を開けるためのドリルビットも用意しましょう。

主役となる木材とハンガーパイプの選び方

ラックの骨格となる木材は、加工しやすく安価なSPF材(ツーバイフォー材など)やパイン材がDIY初心者にはおすすめです。ハンガーを掛けるパイプは、強度と見た目を考慮して選びます。定番のステンレスパイプは錆びにくく丈夫。木の質感にこだわりたいなら太めの木製丸棒、無骨でかっこいい雰囲気にしたいならアイアン(鉄)パイプが良いでしょう。

強度とデザイン性を高める接合金具と塗料

木材同士の接合には木ネジを使いますが、強度を高めたい場合は接合金具を併用するのも有効です。塗装は、ラックの印象を決定づける最後の仕上げ。木目を活かすならオイルステインワックス、好きな色で塗りつぶすなら水性ペンキが扱いやすくおすすめです。

基本的なA字型ハンガーラックを自作する手順

ここでは、最もオーソドックスで安定性の高い「A字型ハンガーラック」を例に、自作の手順をステップバイステップで解説します。

STEP1:設計 - どれくらいの服を掛けたいかイメージする

まず、どんなハンガーラックにしたいか設計図を描きます。掛ける服の枚数や種類(コートなど重いものが多いかなど)を考慮して、ラックの幅、高さ、奥行きを決めます。A字フレームの「開く角度」は、安定性に直結する重要なポイントです。一般的に75度前後がバランスが良いとされています。

STEP2:木材のカット - 正確な採寸と斜めカットが鍵

設計図に基づき、木材にカットする線を引きます。A字フレームの脚となる木材は、地面に接する底面と、頂点で合わさる部分を、設計した角度に合わせて斜めにカットする必要があります。分度器やさしがねを使い、慎重に線を引いてからのこぎりでカットしましょう。この角度がずれると、うまく自立しないので丁寧に行います。

STEP3:組み立て - A字フレームの作成と強度確保

カットした木材を組み立てていきます。まず、左右のA字フレームをそれぞれ作ります。頂点部分をネジでしっかりと固定しましょう。次に、2つのA字フレームを繋ぎます。ハンガーパイプを上部に渡し、ドリルで開けた穴に通すか、専用の受け金具(ソケット)で固定します。さらに、強度と安定性を確保するために、脚の中ほどに横板(貫)を渡して固定することを強くおすすめします。

STEP4:仕上げ - 塗装でオリジナリティをプラス

組み立てが完了したら、仕上げの工程です。まず、紙やすりで全体の表面を滑らかにし、ささくれなどをなくします。その後、ホコリをよく拭き取ってから塗装を開始します。塗料を均一に塗り、乾燥させれば完成です。二度塗りすると、より美しい仕上がりになります。

失敗しないために!プロが教える自作のポイントと注意点

デザインの自由度が高い自作ですが、安全性への配慮を怠ってはいけません。長く安心して使うために、特に重要なポイントと注意点を押さえておきましょう。

ポイント1:最重要項目「安定性」を確保する設計のコツ

ハンガーラックで最も重要なのは、服を掛けた状態で倒れない「安定性」です。A字フレームの脚の開き具合と、底辺の横板(貫)が安定性を大きく左右します。脚が開きすぎていたり、逆に狭すぎたりすると不安定になります。また、脚の下部にしっかりと貫を渡すことで、脚の広がりを防ぎ、横揺れに対する強度を格段に高めることができます。

ポイント2:掛ける服の重さに耐える「強度」の計算

特に冬物のコートなどは一枚でもかなりの重量があります。たくさんの服を掛ける予定なら、それに耐えうる強度が必要です。ハンガーパイプは、長さに対して細すぎると服の重みで中央がたわんでしまうことがあります。ある程度の太さがあるパイプを選ぶか、中央に支えを追加するなどの工夫をしましょう。木材の接合部も、木ネジだけでなく木工用ボンドを併用すると強度がアップします。

注意点1:床を傷つけないための脚裏の処理

完成したハンガーラックを室内に置く際、木材の切り口が直接床に触れると、床を傷つけてしまう恐れがあります。脚の裏には、必ずフェルトなどの保護シールを貼りましょう。これにより、床を保護するだけでなく、ラックを移動させる際の滑りも良くなります。

注意点2:子供がいる家庭での安全性への配慮

小さなお子様がいるご家庭では、安全性への配慮が特に重要です。子供がハンガーラックにぶら下がったり、よじ登ったりすると、転倒して大きな事故に繋がる可能性があります。子供の手の届かない場所に置く、あるいは重量のあるものを掛ける際は特に安定性を高める設計にするなど、万が一の事態を想定した対策を心がけてください。

【番外編】アイデア色々!木材以外のハンガーラック自作例

木材以外にも、様々な材料で個性的なハンガーラックを作ることができます。ここでは、人気のアイデアを2つご紹介します。

インダストリアルな「塩ビ管・ガス管」ラック

ホームセンターで手に入る塩ビ管やガス管、そして様々な形状の継手(つぎて)パーツを組み合わせることで、無骨でかっこいいインダストリアルなハンガーラックを作ることができます。カットは比較的簡単で、パーツを接着剤やネジで繋いでいくだけ。黒やシルバーのスプレーで塗装すれば、より本格的な雰囲気に仕上がります。

賃貸でもOKな「ディアウォール・ラブリコ」活用ラック

壁に穴を開けられない賃貸住宅にお住まいの方に絶大な人気を誇るのが、「ディアウォール」や「ラブリコ」といったパーツです。これらを使えば、床と天井に突っ張る形で柱を立てることができ、壁を一切傷つけることなく壁面収納を作れます。立てた柱の間にハンガーパイプを渡せば、省スペースでおしゃれなハンガーラックが完成します。

まとめ

ハンガーラックの自作は、単に収納家具を作るという行為以上に、自分の暮らしや空間へのこだわりを形にする創造的な活動です。設計から製作、完成までのプロセスは、きっと大きな達成感と愛着をもたらしてくれるでしょう。今回ご紹介した手順やポイントを参考に、安全性への配慮を第一に、ぜひあなただけのオリジナルハンガーラック作りに挑戦してみてください。手作りのラックが、毎日の洋服選びをさらに楽しい時間にしてくれるはずです。

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