「子どもにおままごとキッチンで遊ばせてあげたいけど、置く場所がない…」「いきなり大きなものを作るのはハードルが高い…」そんな風に感じているお父さん、お母さんは多いのではないでしょうか。そのお悩み、コンパクトな「卓上おままごとキッチン」の手作りで解決できます。卓上タイプなら、省スペースなだけでなく、低コストかつ短時間で、驚くほどおしゃれで機能的なキッチンが作れるのです。この記事では、卓上おままごとキッチンの魅力から、100均で手に入る材料別の作り方の手順、センス良く仕上げるポイントや安全に使うための注意点まで、詳しく解説していきます。
なぜ今「卓上」がいいの?手作り卓上おままごとキッチンの3つの魅力
床に置く大型タイプとは一味違う、卓上タイプならではのメリット。それは現代の住宅事情やライフスタイルにぴったりとマッチする、賢い選択肢であるということです。
1. 省スペース&持ち運びOK!いつでもどこでもキッチンが出現
卓上キッチンの最大のメリットは、その圧倒的なコンパクトさとポータビリティにあります。
リビングのローテーブルの上、子ども部屋の床の上、時にはダイニングテーブルの片隅など、その日の気分や遊び方に合わせて好きな場所にキッチンを設置できます。遊び終わったら、棚の隙間やクローゼットにすっきり収納できるので、お部屋が散らかりません。軽量なダンボールなどで作れば、帰省や旅行に持って行くことだって可能です。
2. 材料が少なくて経済的!低コストで気軽に挑戦できる
床置きタイプに比べて、キッチン本体を作るために必要な材料が格段に少なく、より低コストで手作りできるのも嬉しいポイントです。
土台となるのは、100円ショップで手に入るダンボール、木箱、ファイルボックスといった身近なアイテム。シンクやコンロなどのパーツもすべて100均で揃えれば、総額ワンコイン(500円)から製作することも夢ではありません。DIY初心者の方が「まずはお試しで」と挑戦するのに、まさにぴったりのプロジェクトです。
3. カラーボックスが調理台に変身!収納家具を有効活用
既存のカラーボックスやローボードの上に置くだけで、あっという間に本格的なキッチンコーナーが誕生します。
この組み合わせは、インテリアの専門家視点からも非常におすすめです。卓上キッチンを置いたカラーボックスの棚は、お鍋やフライパン、食材といったおままごとグッズの収納庫として最適。省スペースと収納力アップを同時に叶え、遊びの空間をより豊かに演出することができます。子どもの成長に合わせて棚の高さを変えられるのも、カラーボックスならではの利点です。

材料別!手作り卓上おままごとキッチンの作り方【簡単アイデア3選】
ここからは、手に入りやすい3つの材料を使った具体的な作り方をご紹介します。どの作り方でも共通して使える「基本パーツ」のアイデアも参考に、ご自身のスキルやイメージに合った方法で挑戦してみてください。
まずは基本パーツの作り方をマスターしよう
シンクや蛇口、コンロといったパーツは、100均アイテムを組み合わせるだけで簡単に作れます。
● シンク: ステンレス製やホーロー風の「ボウル」が定番。土台に穴を開けてはめ込みます。
● 蛇口: ハンドソープや化粧水の「ポンプボトル」のヘッド部分がリアル。木材の端材をL字に組み合わせてもおしゃれ。
● コンロ: 木製の「コースター」やコルクの「鍋敷き」がおすすめ。黒く塗ったり、五徳(ごとく)を書き込んだりすると本格的になります。
● ダイヤル: 「ペットボトルのキャップ」を2つ重ねるのが簡単。木製の「引き出し用つまみ」を使えば、デザイン性がぐっとアップします。
【アイデア1】一番手軽!「ダンボール」で作るキッチン
軽くて加工しやすく、失敗を恐れず挑戦できるのがダンボールの魅力です。
- 土台を作る: 程よい大きさの浅いダンボール箱を用意します。蓋がある場合は、内側に折り込んでガムテープで固定し、強度を高めましょう。
- パーツを取り付ける: 天面(上になる面)にシンク用のボウルを当てて型を取り、カッターで切り抜いてはめ込みます。コンロやダイヤルは、両面テープやボンドで貼り付けます。
- 背板を立てて装飾: 箱の奥側に、土台の幅に合わせた別のダンボールを立ててガムテープで固定し、背板を作ります。全体に木目調やタイル柄の「リメイクシート」を貼れば、ダンボールとは思えない仕上がりに。背板にフックを取り付ければ、調理器具を吊るすこともできます。
【アイデア2】おしゃれ度No.1!「木箱・すのこ」で作るキッチン
100均やホームセンターで手に入る木箱(ウッドボックス)やすのこを使えば、温かみのある本格的なキッチンが作れます。
- 土台を準備する: 木箱を土台にします。箱のささくれや角が気になる場合は、紙やすり(サンドペーパー)をかけて滑らかにしておきましょう。すのこを分解して背板に使うのも人気のアイデアです。
- パーツを取り付ける: シンク用の穴は、電動ドリルでいくつか穴を開けてからノコギリやカッターで繋げるように切ると比較的簡単に開けられます。蛇口やダイヤルは、キリで下穴を開けてからネジで固定すると頑丈です。
- 塗装で仕上げる: そのままのナチュラルな風合いも素敵ですが、水性ペンキやブライワックスなどで塗装すると、アンティーク風やシャビーシックな雰囲気を演出できます。
【アイデア3】5分で完成!?「ファイルボックス」で作る超簡単キッチン
とにかくすぐに作りたい!という方におすすめなのが、A4サイズのファイルボックスを使ったアイデアです。
- 土台を並べる: プラスチック製や紙製のファイルボックスを2つ用意し、横に並べてテープで連結します。これがキッチンの土台になります。
- パーツを取り付ける: 片方のボックスの天面をカッターで四角く切り抜き、一回り大きな浅いトレーなどを乗せればシンクの完成。もう片方にはコースターなどを貼り付けてコンロにします。
- デコレーション: 蛇口はポンプヘッドを背面に貼り付けるだけ。ダイヤルはキャップを貼り付け、マスキングテープなどで飾り付ければ、あっという間にかわいいキッチンの出来上がりです。
センスが光る!卓上キッチンをおしゃれに長持ちさせるポイントと注意点
少しの工夫と安全への配慮が、手作りキッチンの満足度を大きく左右します。最後に、ワンランク上の仕上がりと安全性を両立するためのコツをご紹介します。
【ポイント】成功の鍵は、統一感のある「素材選び」と「色使い」
全体の仕上がりをおしゃれに見せる秘訣は、パーツの素材感とカラーを統一することです。
製作を始める前に、「ナチュラルな木製で揃えよう」「蛇口や取っ手はアイアン調の黒で引き締めよう」といったテーマを決めましょう。100円ショップには、ウッド調のパーツやアンティーク風の取っ手なども豊富にあります。テーマに沿ってパーツを選ぶだけで、手作りとは思えない洗練されたキッチンになります。
【ポイント】「立てる収納」を意識して、遊びやすくおしゃれな空間に
卓上キッチンに「背板」を取り付けることで、収納力とデザイン性が飛躍的に向上します。
ダンボールや、100均のワイヤーネット、有孔ボードなどで作った背板に、S字フックや小さな棚を取り付けてみましょう。おたまやフライ返し、調味料の小瓶などを「見せる収納」にすることで、子どもが遊びたいものをサッと手に取れる機能性と、見た目のおしゃれさを両立できます。
【注意点】軽さゆえの「安定性」と、子どもの「安全」を最優先に
卓上タイプは軽量でコンパクトな分、遊びに夢中になると動いたり倒れたりしやすいという側面もあります。
キッチンの裏面に100均の「滑り止めシート」を貼るだけで、安定感が格段に増します。カラーボックスの上などで使う場合は、地震対策用の粘着ジェルマットで軽く固定しておくとさらに安心です。また、木材を使用する場合は、ささくれが子どもの手に刺さらないよう、入念なやすりがけを忘れないでください。カッターの切り口をテープで保護したり、小さなパーツが取れて誤飲に繋がらないようボンドでしっかり固定したりと、子どもの安全を最優先に考えた作りを心がけましょう。
小さなスペースから広がる、子どもの無限の創造力
今回は、省スペースで手軽に作れる卓上おままごとキッチンについて、その魅力と具体的な作り方のアイデアをご紹介しました。卓上キッチンは、「場所がないから」という諦めを「こんな方法があったのか!」という喜びに変えてくれる、素晴らしいDIYです。
ダンボール、木箱、ファイルボックスなど、身近な材料が、お父さんお母さんの愛情という魔法で、子どもの創造力を育む特別な場所に生まれ変わります。この記事を参考に、「安定性の確保」と「安全対策」をしっかり行いながら、ぜひ世界に一つだけのキッチン作りに挑戦してみてください。テーブルの上に広がる小さなキッチンが、お子様の笑顔と未来の可能性を大きく広げてくれるはずです。
























