コンロ横のラックは危ない?安全な距離と賢い収納アイデアでキッチンを快適に

調理中にサッと調味料を手に取れたり、おたまを置けたりと、コンロ横のスペースにラックなどの収納があると非常に便利です。しかしその一方で、「火のすぐそばに物を置いて、火事になったりしない?」「油でベトベトになって危ないのでは?」といった不安を感じる方も少なくないでしょう。

この記事では、そんなコンロ横の収納に関する「危ない?」という疑問に、専門家の視点から明確にお答えします。安全を確保するための具体的な距離やルール、そして危険を回避しながらキッチンを快適にする賢い収納アイデアと便利グッズを徹底解説。正しい知識を身につけて、安全で機能的なコンロ周りを実現しましょう。

結論:コンロ横のラックは「安全ルール」を守れば危なくない

まず結論からお伝えします。コンロ横にラックを置くこと自体が、即座に危険というわけではありません。しかし、それは**「火元からの距離」や「ラックの素材」、「置くもの」といった安全ルールを正しく守ることが絶対条件**です。ルールを無視した収納は、火災のリスクを著しく高めるため非常に危険です。

なぜ「危ない」と言われるのか?2つの重大なリスク

コンロ横のラックが危ないとされる背景には、主に2つの理由があります。

  1. 引火による火災のリスク
    最も大きな危険は、調理中の火がラックやそこに置いた物に燃え移ることです。特に、油の入ったボトルやアルコール類、キッチンペーパー、食品の包装フィルムといった燃えやすい物を置いていると、少し目を離した隙に火が燃え移り、大きな火災に繋がる可能性があります。
  2. 油汚れによる衛生面と引火のリスク
    調理中には、目に見えないほどの細かな油が周囲に飛び散っています。コンロ横に置いたラックや調味料ボトルは、この油はねの格好の的。放置すればホコリを吸着して頑固なベタベタ汚れとなり、不衛生です。さらに、油分を含んだホコリは着火しやすく、それ自体が火災の原因になることも指摘されています。

安全の絶対条件は「コンロから15cm以上」離すこと

では、具体的にどのくらい離せば安全なのでしょうか。一つの明確な基準として、消防法に基づく火災予防条例では、コンロなどの火気設備と壁の間に、一般的に15cm以上の離隔距離(りがくきょり)を保つよう定められています。

これは壁に限らず、ラックなどの可燃物や熱の影響を受ける物に対しても同様に考えるべき安全マージンです。コンロのすぐ横、数センチの隙間にラックを置くのは、この基準から見ても極めて危険と言えます。IHクッキングヒーターの場合、直接火は出ませんが、鍋が高温になったり噴きこぼれたりするリスクを考え、ガスコンロ同様に十分な距離を保つことを強く推奨します。

安全第一!コンロまわり収納で絶対に守るべき3つの注意点

安全なコンロ周りを実現するために、距離以外にも必ず守ってほしい3つのルールがあります。

【注意点1】素材選び:ラックは「燃えにくい金属製」一択

コンロの近くに置く収納ラックは、熱に強く、燃えにくい素材を選ぶことが大前提です。ステンレスやスチール製のラックを選びましょう。

木製やプラスチック製のラックは、たとえ15cm以上離していても、コンロの熱で変形したり、万が一の際に燃え広がるリスクが高いため、コンロ周りでの使用は絶対に避けてください。デザイン性よりも、まず安全性を最優先で考えましょう。

【注意点2】置くものを選ぶ:「燃えやすいもの」は置かない

安全な距離を保ち、燃えにくい素材のラックを選んでも、そこに置くものが危険物では意味がありません。引火しやすいものは、コンロ横から遠ざけましょう。

置いてもOKなもの(例)

コンロ横には置くべきでないNGなもの(例)

陶器・ガラス・金属製の容器に入った塩、砂糖

食用油、みりん、料理酒などのボトル類

陶器・ガラス・金属製のスパイスボトル

キッチンペーパー、ラップ、アルミホイル

食品の袋(小麦粉、パン粉など)

プラスチック製の計量カップ、調理器具

【注意点3】こまめな掃除:油汚れは防火対策と心得る

コンロ周りの収納アイテムは、油汚れが蓄積しやすい宿命にあります。この油汚れを放置しないことが、美観を保つだけでなく、重要な防火対策にも繋がります。

調理が終わったら、その日のうちにラックや調味料ボトルをサッと拭き上げる習慣をつけましょう。汚れが固着する前なら、簡単なお手入れで済みます。また、掃除の手間を減らすためにも、ラックの上に置く調味料の数は必要最小限に絞り、余白のある「8割収納」を心がけるのがおすすめです。

【アイデア集】安全でおしゃれ!コンロまわりの賢い収納術

「危ない」を回避した上で、キッチンの利便性を高める収納アイデアをご紹介します。

【コンロの奥・角】デッドスペースを「コーナーラック」で安全に活用

コンロの真横ではなく、火元から比較的距離を取りやすい「奥」や「角」のスペースは、収納に最適な場所です。ここにスチール製のコーナーラックを置けば、デッドスペースを有効活用できます。調理中の鍋やケトルの一時置き場としても重宝し、調理スペースを広く保つことにも貢献します。

【壁面】マグネットや吸盤で「浮かせる・吊るす収納」

最近のシステムキッチンに多いホーローやスチール製の壁面パネルなら、マグネット式の収納アイテムが活躍します。マグネット式のスパイスラックやツールフックを使えば、壁の好きな高さに収納スペースを作れるため、火元から安全な距離を確保しつつ、調理器具などを吊るして収納できます。浮かせる収納は、調理台の掃除がしやすいという大きなメリットもあります。

【引き出し】安全最優先なら「コンロ下の引き出し」が最適解

安全性と収納量を両立させたいなら、コンロ下の引き出しを「調味料ステーション」として活用するのが最も確実でスマートな方法です。斜めに収納できるスパイスボトル用のトレーや、小さなケースで細かく仕切ることで、引き出しを開ければすべての調味料が一目瞭然。調理中のワンアクションで取り出せるため、利便性も申し分ありません。

プロも推薦!コンロまわり収納に役立つ優秀グッズ

安全で機能的な収納を実現するために、プロも愛用する便利な市販グッズを活用しましょう。

1. 山崎実業「towerシリーズ」のコンロサイドラック・コーナーラック

洗練されたシンプルなデザインと、丈夫なスチール製で安全性・機能性を両立した「tower」シリーズは、コンロ周り収納の王道です。わずかな隙間にも置けるスリムなコンロサイドラックや、角にぴったり収まるコーナーラックなど、キッチンの悩みに応える多彩なラインナップが魅力です。

2. ニトリ・カインズの「排気口カバー付きコンロ奥ラック」

魚焼きグリルの排気口に油や食材が落ちるのを防ぎつつ、その上を収納&ちょい置きスペースとして活用できる一石二鳥の画期的なアイテム。伸縮してコンロの幅に合わせられるものが多く、熱い鍋やフライパンを直接置けるので、調理中の作業台としても活躍します。

3. 100均・無印良品の「マグネットアイテム」と「詰め替えボトル」

低コストでコンロ周りを整理したいなら、100円ショップのマグネットフックや小物入れが便利です。また、塩や砂糖、スパイス類を同じデザインの詰め替えボトル(ガラス製や陶器製がおすすめ)に入れ替えるだけで、生活感がなくなり、統一感のあるすっきりとした印象になります。

安全な収納で、コンロ周りを理想の調理空間に

今回は、多くの方が不安に感じるコンロ横のラックの安全性について、具体的な基準と注意点、そして賢い収納アイデアを解説しました。

コンロ横の収納は、たしかに便利ですが、一歩間違えれば「危ない」状況を招きかねません。しかし、「火元から15cm以上離す」「燃えにくい素材を選ぶ」「燃えやすいものは置かない」「こまめに掃除する」という4つのルールをしっかり守れば、そのリスクは大幅に低減できます。コンロ横だけでなく、奥や壁面、引き出しといったスペースも活用しながら、ぜひあなたのキッチンに合った、安全で快適な収納方法を見つけてください。

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